昨年欅坂46を卒業された今泉佑唯さん。
卒業理由がグループ内のいじめだったのではないかと文春オンラインが報じています。
それが事実かどうかはさておき、私が欅坂46を知ってから今までの様子を見てきて感じていることを書き起こしてみようと思います。
欅坂46はアイドルという枠に収まらなくなってしまった
笑わないアイドルとしてのデビュー
2016年4月に発売されたデビューシングル「サイレントマジョリティー」は、3年が経過した2019年現在、YouTubeの再生回数が1億回を突破しています。
アイドルグループとは思えない、メッセージ性の強い楽曲で、世の中に強烈に印象を与えました。
その印象があまりにも強いため、一時期は笑わないアイドルグループという表現を耳にすることもありました。
実際は笑わないなんてことないんですけどね。
紅白歌合戦で披露されるのはメッセージ性の強い楽曲ばかり
2枚目の表題曲「世界には愛しかない」は前向きな曲、3枚目の表題曲「二人セゾン」は切ない感じの曲で、若干正統派アイドル路線に戻ろうとするかのような動きはありました。
しかし、一般の人でこれらの曲を知っている人はどれくらいいるでしょうか?
これは私の憶測でしかありませんが、サイレントマジョリティーや4枚目シングル「不協和音」は、それまで言いたくても言えなかったことを代弁してくれるという点で、世の中のニーズにうまくはまったのではないかと思います。
その結果、紅白歌合戦で披露される曲はサイレントマジョリティーや不協和音などのメッセージ性の強い楽曲ばかりとなり、一層世間にそういうイメージを与えてしまったと思われます。
「楽曲の世界観を届ける」
全表題曲のセンターは平手友梨奈さんが務めています。
彼女は「楽曲の方が私たちに合ってきている」と言っていました。
自分が曲に合わせるのではなく、曲に自分を乗っける感じなんでしょうね。
あるときから、欅坂46はアイドルというより、楽曲の世界観を表現するパフォーマンス集団になったと感じています。
今泉さんはアイドルでいたかったのではないか
楽曲の解釈が途中で変わった5枚目シングル
4枚目シングル不協和音のあとから数ヶ月間、今泉さんは休養をとりました。
5枚目シングル「風に吹かれても」で復帰しましたが、この楽曲はミュージックビデオとその後の音楽番組とでは、パフォーマンスの方向性が明らかに違っています。
ミュージックビデオではとても楽しげな様子ですが、音楽番組のパフォーマンスはクール系というか、少なくともミュージックビデオのような元気いっぱいという感じではありませんでした。
5枚目シングルの音楽番組がやっていた時期は、ちょうど平手友梨奈さんが体調を崩しがちだった頃でもあります。
私はこの頃から、欅坂46に違和感を覚え始めました。
メッセージ性の強い曲が続き、今泉さんは卒業
6枚目シングル「ガラスを割れ!」、7枚目シングル「アンビバレント」もメッセージ性の強い楽曲です。
欅坂46の「世の中への疑問や怒り、葛藤を表現する」というスタイルは、今泉さんの目指すアイドル像とはかけ離れていたのでしょう。
今泉さんは7枚目シングルの収録をもって卒業されました。
おそらく、いじめの有無によらず、方向性の違いで欅坂46からは離れていったと思います。
このままの体制でいくのか?それとも…
「欅坂46は楽曲の世界観を表現するパフォーマンス集団である」という説明は、ある程度受け入れてもらえるのではないかと思います。
しかし、現状だとそれは平手さんの表現力にたよる部分が非常に大きいと感じています。
果たして、平手さんがグループを抜けたときに欅坂46も消滅してしまうのか、平手さんに代わる人物が現れるのか、はたまたアイドル路線に方向転換するのか…。
いずれにしても、困難な坂道が待ち受けていることは間違いないでしょう。
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