大抵の楽器には、ステージ上のその楽器のおおよその位置が決まっています。
ホルンの場合もおよその位置は決まっていますが、バンドによってその並び方が2種類あります。
今回は、ホルンの並び方について書いていきます。
ステージ上の位置
吹奏楽の場合はひな壇一段目の下手側
吹奏楽の場合、ホルンはひな壇一段目の下手側に配置されます。
ステージの広さやバンドによってはひな壇がないこともありますが、いずれの場合もトランペットの前あたりに配置されます。
オーケストラの場合は上手側に配置されることもあるらしい
オーケストラの場合、上手側に配置されることもあるようです。
私はオーケストラでホルンを吹いたことがないのでよくわかりませんが、吹奏楽よりも出番が多いことが関係していそうな気はします。
ホルンのベルは体の右側にあるため、上手側に配置すると、ほかの楽器の人もホルンの音がよく聞こえるようになると思います。
ホルンの並び方
横一列
中央から1st、2nd、3rd、4thと横一列に並びます。
ホルンのベルは右側にあるため、下手側に座っている2nd、3rd、4thはそれぞれ自分の左隣の人の音に合わせることになります。
また、演奏会では、奏者一人一人の様子をお客さんが見やすくなります。
吹奏楽におけるホルンは木管と金管のつなぎの役割を担うため、よりバンドに溶け合うハーモニーとなる横並びが採用されることが多いです。
ボックス配置
ホルンセクションとしてまとまった音がほしい場合に、この並び方が採用されます。
一般的な並び順は、1stの隣が2nd、後ろが3rdで、3rdの隣が4thらしいです。
私がボックス配置をしたときは2ndと3rdの場所が逆で、1stの隣が3rd、後ろが2ndで、2ndの隣が4thでした。
ボックス配置にすると、ホルン全員がお互いの音を聞きやすくなります。
ボックス配置の場合はひな壇に乗らないか、ホルンの場所だけ木の板でかさ上げされていることが多いです。
どんな並び方をするかは楽曲による
吹奏楽の場合、tuttiでハーモニーを奏でるときには、主張よりも溶け合うことが要求されるため、横並びとなることが多いです。
逆に、ホルンセクションの音を際立たせたい場合には、ボックス配置になります。
演奏会を見に行く際は、どんな並び方をしていて、どんな響きになっているかを聞き比べてみると面白いかもしれません。
P.S. ほるおさん、コメントありがとうございました。
コメント
ホルンの並びは、指揮者の好みよりも楽曲によるところが大きいです。
そのことを理解している指揮者が並びを的確にしているかによります。これはヴァイオリン1と2の対称配置なども同じ理由です。
また、ホルンの場合は、1と2、3と4がそれぞれペアで、音の高さが1324というだけでなく、それぞれのペアが全く別の動きや役割を担うことが多いため、ボックス型の配置があります。
吹奏楽ではあまりボックス配置が見られなかったり、管弦楽の編曲もので、原曲ではボックスなのに吹奏楽アレンジでは横並びだったりすることがあります。これは、吹奏楽アレンジにした時、役割を大きく変えていることが多く、また、ユーフォと並んで木管と金管のつなぎの役割をするためです。
吹奏楽の場合、tuttiでハーモニーを奏でる時、主張よりも溶け合うことが要求されますが、ホルンが隔離されたボックス型では浮いてしまうのです。
過去に、吹奏楽課題曲で、ホルンが下手側のひな壇下でボックス配置を推薦された曲に「ラメセスII世」があります。実際は自由曲との兼ね合いもあってこの配置で出場した学校はありませんが、参考演奏はボックスでした。あれはホルン協奏曲と言ってもいいくらいの主張が求められたからです。
コメントありがとうございます。
記事を一部修正させていただきました。
木管と金管のつなぎの役割を果たし、tuttiでハーモニーを奏でるときにより溶け合うように、吹奏楽では横並びをよく見かけるのですね。
浅学の身でラメセスII世はこれまで聞いたことがなく、先ほど始めて聞いたのですが、楽器ごとの主張が求められる曲ですね。
ボックス配置が推奨されるのもうなずけます。