2024年度吹奏楽コンクール課題曲の演奏動画が出始めて1か月ほど経ちました。
私も所属楽団で3回くらい練習してみましたが、技術が必要な2023年度とは異なり、基本的なことをそろえるのが大事だなと感じています。
課題曲I 行進曲「勇気の旗を掲げて」
特徴
いわゆる課題曲マーチという感じ。
subito mfなどはあるものの、それほど目立った仕掛けがある感じではなさそう。
B♭のユニゾンで始まり、ピッチや吹き方をそろえることが重要になりそうです。
最初のメロディは3連符があり、これを揃えるのは苦労しそうだなぁ。
トロンボーンは様々な役割が割り当てられていて楽しそう。
息継ぎのいい練習になりそう(苦笑)
ホルン目線だと、裏打ちばかりかつ休みが少ないので、結構きついです。
このような曲は息が余って苦しくなりがちなので、吸いすぎないようにしたり、適宜息を捨てるようにしたりと、ブレスに工夫が必要になります。
そういう点では、裏打ちを任されることの多いホルンに要求される技術を練習できる曲ではあります。
とはいえ個人的にはあまりやりたくないです(苦笑)
課題曲II 風がきらめくとき
日頃のアンサンブルが如実に現れる曲
全体的に楽器が少なく書かれている印象。
音が消えてから再開することも多く、周囲とそろえて音を出すように普段から意識しているかどうかで完成度が変わりそう。
少人数のバンドの方が有利?
複雑な絡み方はなさそうなので、バンドごとにどのような表現をするかがポイントになりそうです。
最後の跳躍が鬼門
ホルンは全体的に吹きやすい音型ですが、最後の跳躍が難しいところですね。
ちゃんと準備しないと上がりきれないけれど、出そうと思って力むと音色が変わってしまうところです。
優しい音なんだけどちゃんと鳴らすためにはある程度の音量が必要なので、前後の部分はそれを考慮したダイナミクスで演奏してもらえると助かります(汗)
課題曲III メルヘン
4曲の中では粗が目立たなさそう
端々に「たなばた」(作曲者が同一)を感じて笑ってしまいました。
他の課題曲は基礎力が見えやすいのに対し、この曲は各楽器が楽譜通りに演奏できればそれっぽく聞こえるのではないかという印象です。
ワルツの前の部分が楽しい
ホルン的には、ワルツ前のrit.の部分を前半最後の見せ場にしたいですね。
サックスと一緒に主題を演奏していますが、個人的にはバリバリ行きたい(笑)
メロディがところどころにあるので、パート練も楽しそう。
課題曲IV フロンティア・スピリット
ストーリーを考えやすい曲
フロンティア・スピリットという曲名の通り、困難を乗り越えていく様子が表現されているように思います。
未開の地に降り立ち、道なき道を切り拓く。
時に雨が降ったら雨宿りして、また新たな地を開拓していく…
そんな情景が想像できます。
中間にあるトランペットとユーフォの部分はしっかりとそろえないとバレますね。
4曲の中では最も気持ちよく吹けそう
ホルンとしては決め所がはっきりしているので、演奏にメリハリをつけやすいし練習しやすいのではないかと。
ただ、1stは8分音符の拍に3連符を入れるという箇所があり、楽譜上はできなかったら3連符じゃなくて8分音符でいいよと書いてあります。
3連符でやるとしたら、トリプルタンギングを活用し、トランペット等とそろえることが必要になります。
どの課題曲を選ぶか?
ピッチやリズムに自信がある場合は課題曲I、アンサンブル力に自信がある場合は課題曲II、あまり合わせる時間がとれなさそうな社会人バンドは課題曲IIIといったところでしょうか。
自信がない場合でも、ピッチやアンサンブル力を鍛えたい場合は課題曲IやIIが候補に挙がるでしょう。
個人的には課題曲IVを選んで、バンドのメンバーと物語を考えながら音楽を作っていけたらいいなと思います。
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