ホルンで高音域を出す練習【高い音がかすれるのはなぜ?】

金管楽器を演奏していると出てくる悩みの一つに、高い音が出ない、あるいは出にくいというものがあるかと思います。

金管楽器であるホルンも例外ではありません。

高音域をきれいに出すためにはどうしたらいいのか、私が実践していることを交えながらお伝えしていきます。

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ホルンの高音域はどこから?

高い音とひとまとめにしていますが、人によってとらえ方はまちまちでしょう。

一般的にはHigh Cあたりから

一般的に、ホルンの場合はHigh C(上のソ)あたりからを高音域というようです。

私も五線に接している音は平気で吹けますが、それより上となるとそれなりの準備が必要になります。

高音域を広げるには何回か壁がある

高音域を広げようとしていると、あるところで音域の開拓が停滞することがあります。

私は、その音を超えればさらにいくつか上の音を吹けるようになるという意味で、これをと呼んでいます。

第一の壁は上のド(F)、第二の壁は上のファ(High B♭)です。

私が考える高音域の区分

どうして高い音は出しにくいんだろう?

それほど高くない音であれば、楽器を始めて少し練習すれば出せるようになります。

しかし、その感覚で練習していても、高音域はなかなか広がりません。

なぜでしょうか?

高音域では倍音列の間隔が狭くなるから

金管楽器は同じ運指で複数の音が出ます。

これは、その管の長さで共鳴する音が複数あるからです。

例えばホルンのB♭管であれば、ほかのレバーを押さずに次のような音が出せます。

自然倍音列
自然倍音列

括弧付きのものは、一番それっぽく聞こえる音を意味しています(チューナーで合わない)。

これを見るとわかるように、高音域に行けば行くほど、出せる音の間隔が狭くなります。

そのため、音を出す準備が整っていないと、狙った音より手前の音が出てしまうことが増えてしまうのです。

“高い”という言葉に惑わされているから

「高音域だわ。うわー。」みたいなことを思っていませんか?

“高い”と聞くと、それを見上げるようなイメージに自然となるのではないでしょうか。

これが、高音域で音がかすれる原因の一つになっているのではないかと思います。

確かに譜面上は上のほうに書かれているし、物理現象としても周波数が高いのは間違いないのですが、高音域に取り組む際は、別の見方をしたほうがいいかもしれません。

高音域のトレーニング方法

“高い音”ではなく”遠くの音”

まず考え方を”高い音”から”遠くの音”へと変えます。

遠くの音を鳴らすために必要なものは何でしょうか?

  • 息の量
  • 息のスピード

これらの意識が変わるかと思います。

自然倍音列をリップスラーで吹く

自分の出せる一番低い音から、自然倍音列のすべての音を順番にリップスラーで吹きます。

そのとき、次第に遠くまで届けることを意識します。

たっぷりの息を使い、音色は過度に汚くならなければそれほど気にしません。

順番に吹いていって、次の音が出せなくなったらそこで中断。

途中から始めてそれより先に行けるのなら、途中からやり直すのもありです。

1回の練習につき1回でいいので、これを習慣にします。

そうすると、高い音も次第にたっぷりの息で吹けるようになります。

まとめ

ハイトーンの探求は、金管楽器奏者であれば一度は通る道。

理想のハイトーンを目指して、高音域を開拓していきましょう!

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