金管楽器は長時間吹いていると次第に音が出なくなります。
特に高音や跳躍が多ければ、唇がバテるのは当然のことです。
これは長時間走っていると走れなくなるのと同じで、筋肉が疲労しているためです。
しかし、疲れにくい吹き方を知れば、もっと楽に楽器が吹けるようになるかもしれません。
今回は、スタミナをつけるのではなく、バテにくい吹き方を紹介していきます。
これから演奏する音をイメージしておく
初めて見る楽譜は、次にどんなフレーズが待ち構えているのかわかりません。
そのため、フレーズが出てきてから音量、音程などを調整しようとするため、筋肉が急激に緊張します。
しかし、瞬発力を発生させる筋肉は持久力に欠けるため、これが繰り返されるとバテる原因になってしまいます。
そこで、演奏を始める前に、これから演奏しようとするフレーズをイメージしておきます。
イメージがある状態で演奏すると、筋肉がそこに向かって無理なく準備してくれるので、イメージなしで吹くよりバテにくくなります。
また、イメージを持って演奏できると、必要な力だけ使えるようになります。
練習するとスタミナがついたように感じるのは、実は余計な力を使わなくて済むようにもなっているのです。
必要なプレスはかける
「楽器を口に押しつけてはいけない」というよく聞く言葉は不十分で、正確には「必要以上に楽器を口に押しつけてはいけない」ということです。
唇の振動や息を効率よく楽器に伝えるためには、楽器と口が密着している必要があります。
隙あらば楽器を口から離す
必要なプレスはかけなければいけませんが、ずっとプレスをかけ続けていると血行が悪くなり、疲労が蓄積します。
そのため、休める隙があれば楽器を口から離しましょう。
パートで協力して曲を演奏する
「作曲者は無駄な音を書かない」と言いますが、パートで同じ音を吹いている箇所は、分担して休むという選択肢もあります。
私も高校までは「楽譜に書かれている音はすべて演奏しなければならない」と考えていました。
しかし、本番で最も優先すべきことは、バンド全体で曲が完成することです。
事前に打ち合わせをして休む場所を確保し、どうしても外せない場所に備えるようにしましょう。
まとめ
バテにくい吹き方として4つの方法を挙げました。
もちろん、これらを実践しても長時間演奏すればバテます。
今回紹介した方法を駆使して、少しでもバテが改善されれば幸いです。
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