以前の記事では、音量を大きくすることについて書きました。
しかし、音量は必要ないけど、音を響かせないといけないこともよくあります。
今回は、そういった音量に頼らずに豊かな響きを得るにはどうしたらいいかを書いていきます。
目を開く
人の体まで含めて楽器が完成する
楽器演奏で音を響かせようと思うと、自分が持っている楽器を響かせることに意識が向きがちです。
しかし、管楽器は演奏する人の体も含めて楽器が完成します。
つまり、音を響かせるには、体が響く状態になっている必要があります。
合唱の人たちは目が開く
響く状態の参考になるのは、合唱をしている人の様子です。
合唱をしている人たちは、みなさん目が大きく開いています。
これは、目を開けていたほうが音を響かせられるからです。
どっちかと言えば、目が開くと言うより眉毛が上がるといった方が近いかもしれません。
私の大学生時代の知人は、高校の頃は合奏中目があった人とどっちがより目を大きく開けるかという勝負をしていた、なんて話をしていました。
きれいな旋律を演奏していると、その美しさに酔いしれて目を閉じてしまう人がいますが、音の響きが落ちるし、周りも見えなくなるのでいいことがありません。
演奏に聞きほれるのは、録音を聞いたときにしましょう。
音をどこに当てるか意識する
向きを調整する
反射音を聞かせているホルンにとって、音をどこに当てて反射させるかはとても重要です。
ベルの先に壁がなかったり、音を吸収しやすいもの(人など)があったりすると、当然ホルンの音は響きにくくなってしまいます。
ベルが後ろを向いている都合上、音を当てる場所を演奏しながら変えるのは難しいので、演奏を始める前にあらかじめどこに当てるかを考え、立奏の場合は体の向きを、座奏の場合は椅子の向きを調整しておきましょう。
普段と違う場所で演奏するときは、特に音を当てる場所を意識する
慣れない場所での演奏は、普段と同じ位置に壁などがあるとは限りません。
あらかじめ音を当てられそうな場所を確認しておき、リハーサルの段階で必要であれば演奏位置をずらすことも考えましょう。
響きのある豊かな音
会場の特性や体の調子など、様々な要因で音の響きは変わってきます。
今回紹介した内容が、響きのある豊かな音を出す手助けになれば幸いです。
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